物が大きく見える理由を脳科学で解く

はじめに
インフルエンザの流行とともに増える「感覚の違和感」
今年もインフルエンザの流行が早く、
解熱後の不調を訴える患者さんの来院がちらほら増えています。
「熱が下がったのに、まだ体がフワフワする」
「視界が変に見える」
「腕が重くて自分のじゃないみたい」。
こうした訴えを、ここ数週間で数回聞くことがありました。
多くの方は、「高熱のせいで疲れているだけ」「気のせいかな」と思いがちですが、
実はこの現象には脳の感覚統合ネットワークの変化が深く関係しています。
単なる“熱の後遺症”ではなく、
脳が一時的に、見えている世界、感じている世界を
正しく感じ取れなくなっている状態です。