
~科学でひも解く鍼灸の神経学的メカニズム~
自律神経失調症とは何か?
「なんとなくだるい」
「寝ても疲れが取れない」
「動悸やめまいがする」
「緊張するとお腹が痛くなる」……。
こうした症状に思い当たる方は少なくありません。
これらは、医学的に明確な病変が見つからないにもかかわらず、身体に多様な不調が現れる自律神経失調症の特徴です。
私たちの身体には、意思とは無関係に内臓や血管などを調節する「自律神経」が働いています。
この自律神経には、活動を高める「交感神経」と、リラックスや休息を司る「副交感神経」があり、バランスをとりながら24時間働き続けています。
しかし、ストレス・生活リズムの乱れ・過労・ホルモンバランスの変化などによって、この2つの神経のバランスが崩れると、全身にさまざまな不調が起こります。
これが「自律神経失調症」の本質です。