公開日：2022.01.06
更新日：2023.04.12
記載内容は院長 島井浩次が執筆・監修しています。

チック症は鍼灸（しんきゅう）治療で改善が目指せる症状です。

ただ、どんなチック症でも鍼灸治療で良くなるという訳ではありません。

効果の良いものと、時間がかかるものがありますので簡単にご紹介いたします。

＜効果の良いもの＞

• 発症から時間が経っていないもの。
• お子様のストレスを軽減させる環境作りが可能な場合。
• 初発で繰り返し発症していないもの

など

＜効果のよくない／時間のかかるもの＞

• 発症から経過が長いもの
• お子様に接する時間の多いご家族が完璧主義の傾向がある場合。
• お子様のストレスになりうる環境を改善できない場合。

など

根本的な原因は、生活環境に存在している場合が多いです。
お子様の生活環境を改善できない場合は「小児はり」で、一時的に改善できても再発を繰り返す場合が多いです。

「小児はり」ってどんな治療をするの？

当院の「小児はり」は機能神経学に基づき、まずはお子様の脳・神経の状態を検査で確認します。

例えば眼球運動検査では、対象物を目で追わすことで、その時の目の動きを見ることで、脳のどの部分に機能異常があるか分かります。

また瞳孔反射や腱反射など無意識下で起こる反射を見ることで神経系の状態が判断できます。

こういった検査で、脳・神経系の状態を判断し、「小児はり」によって皮膚刺激をすることで、末梢神経から機能低下した脳の部位に間接的に刺激入力をすることで機能回復を促し正常化する施術法です。

大人が使用する針とは違い「小児はり」は刺すことはありません。優しく皮膚接触することで刺激を入力します。

当院で使用する「小児はり」は１つ１つ滅菌パックされた国産のディスポーザブル（使い捨て）の小児鍼を使用しております。

施術回数の目安

大まかな施術回数の目安をご案内します。
施術回数と頻度に関しては症状の程度や生活習慣、お身体の状態で個人差があります。
ここでは当院の実績から最低の施術回数をご案内します。

施術頻度：１週間に1～２回

施術回数：10回～


 

チック症ってなに？
 

自分の意志で動かしていない筋肉が勝手に動く状態で、筋肉の神経症です。

脳の大脳基底核という部分は安静時や静止時の運動を制御しています。

この大脳基底核という部分に環境ストレスや精神的ストレスなど、何らかの原因で機能低下が起こることで、意識しない突然の動きを発してしまうと考えられます。

また、全体的な傾向としては外見的に落ち着きのない子どもに見られ、一つの仕草が治まると次の仕草が現れる場合もあります。

小児の神経症で、ストレスへの注意信号と考えられています。

また脳や神経にあるなんらかの障害が原因とする説もあります。

現在のところ、残念ながら明確な発生メカニズムは解明されていません。

原因

精神的ストレスや環境ストレスによるものが多いです。
また注意欠陥・多動性障害、強迫性障害に合併することがあります。