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機能神経学とは


機能神経学とは、脳・脊髄・末梢神経といった神経系の働き(=機能)に焦点を当て、構造的な損傷がないにもかかわらず生じる症状に対して、神経機能のアンバランスや適応の乱れを評価・修正していくアプローチです。

例えば「MRIでは異常なし」と言われたのに、ふらつき・頭痛・慢性的な疲労・注意力の低下といった症状が続くといったケースで、機能神経学は非常に有効な評価手段とされています。

 

機能神経学の特徴:構造ではなく“働き”を見る


医学は伝統的に「構造の損傷」を重視します。骨折・脳梗塞・腫瘍などは画像検査で確認できるため明確です。

一方、機能神経学では次のような視点を持ちます。

  • 「神経の伝達にズレはないか?」

  • 「神経回路の興奮・抑制バランスに偏りがないか?」

  • 「左右の脳半球や小脳・脳幹の活動に非対称がないか?」

 

つまり、「機能的に上手く働いていない神経システム」を評価し、それに対して適切な感覚刺激や運動刺激を与えて神経回路の再調整を行うのです。

 

機能神経学が扱う症状の例


機能神経学は以下のような症状・状態に応用されています。

  • 慢性的な頭痛、めまい、平衡感覚の異常

  • 注意欠陥・多動症(ADHD)、自閉スペクトラム症(ASD)

  • 軽度外傷性脳損傷(mTBI)や脳震盪の後遺症

  • 学習障害(LD)、感覚統合の問題

  • 不眠、うつ状態、パニック障害

  • スポーツ選手の神経機能最適化

 

構造的に異常が見つからないが、日常生活やパフォーマンスに支障がある――そのような「グレーゾーン」の問題に対して、神経機能の調整を通じて介入するのが機能神経学の特徴です。

 

評価方法:姿勢・眼球運動・反射など多角的にチェック


機能神経学では、以下のような非侵襲的なテストを通じて中枢神経の機能評価を行います。

  • 眼球運動検査(Oculomotor test)
     →前庭・小脳・脳幹の機能を評価

  • 姿勢・バランス検査(Posturography)
     →固有感覚や前庭系の統合状態を確認

  • 指鼻試験や回内回外運動
     →小脳・運動野の左右差評価

  • 原始反射の残存テスト(特に発達障害児)
     →神経成熟度を確認

  • 聴覚・触覚・視覚の刺激応答評価
     →各感覚の処理経路を個別にチェック

 

評価によって、「どの神経系が過剰に働きすぎているか」「どの部位がうまく機能していないか」を推定します。

 

介入方法:神経系に合わせた“刺激”を処方


評価結果に応じて、機能神経学では以下のような個別化された感覚・運動刺激を処方します。

  • 特定方向への眼球運動トレーニング

  • 回転刺激やバランスディスクによる前庭刺激

  • 皮膚への触覚入力

  • 特定のリズムでのクロスパターン運動

  • 音楽療法やリズム運動による聴覚刺激

  • 赤外線光やビジュアルパターンによる視覚入力

  • 発達反射の統合エクササイズ

 

ポイントは、過活動な領域には抑制的刺激、低活動な領域には促進的刺激を選ぶことです。こうして神経系の過不足のバランスを整えていきます。

 

可塑性(plasticity):脳は変わる


機能神経学の根底にある考え方は、神経可塑性(Neuroplasticity)です。

脳神経は、適切な刺激を受け続けることで新たなシナプス結合を作ったり、活動のパターンを変えたりできます。これは年齢に関係なく、成人でも脳は機能的に変化・適応できることを意味します。

機能神経学はこの性質を利用して、「神経の再教育」を行っているとも言えます。

 

機能神経学と他の代替医療との違い


機能神経学は、カイロプラクティックや鍼灸、リハビリテーション医学などの分野とも親和性があります。

しかし、単に“症状の軽減”ではなく、神経科学に基づいた機能改善のアプローチをとる点で、より科学的根拠を重視しているのが特徴です。

また、客観的な機能評価(眼球運動、姿勢解析、反射反応など)をベースにして介入の根拠を説明できる点も、従来の“体感重視型”の代替療法との違いです。

 

誰にとって有益か?

 

  • 医療機関で「異常なし」と言われたが症状が続く人
  • 薬を減らしたいが症状管理が難しい人

  • パフォーマンス(学習、運動、集中力)を高めたい人

  • 子どもの発達や神経の成長に不安を感じている保護者

 

機能神経学は、「目に見えない神経のズレ」を調整することで、体と心のバランスを根本から回復させようとする新しいアプローチです。

 

まとめ


機能神経学は、神経系の“働きの偏り”を可視化し、感覚や運動の刺激で調整することで、原因不明の不調やパフォーマンス低下に対処する最前線のアプローチです。

構造の異常では説明できない慢性的な不調に悩む方にとって、新たな可能性を提供する分野として注目されています。

 


参考文献(出典)

  1. Carrick FR. Functional neurology, vestibular rehabilitation, and sports medicine. Journal of Chiropractic Medicine. 2003;2(2):76-78.

  2. Haavik N, Murphy B. The role of spinal manipulation in addressing disordered sensorimotor integration and altered motor control. Journal of Electromyography and Kinesiology. 2012;22(5):768-776.

  3. Leisman G, Moustafa IM, Shafir T. Functional integration of neural networks in functional neurology. Functional Neurology, Rehabilitation, and Ergonomics. 2016;6(2):137–153.

  4. Vernon H, McDermaid CS, Hagino C. Systematic review of the literature on the effectiveness of chiropractic management of human performance and injury prevention. J Can Chiropr Assoc. 2010;54(4):210–221.

  5. Myers A, Carrick FR. Neurophysiological measures of balance and motion sensitivity in children with developmental disorders. International Journal of Neuroscience. 2013;123(6):412–421.

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