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― 鍼治療と機能神経学で「私らしさ」を取り戻した女性の体験 ―

▶はじめに

 

こんにちは。はる鍼灸整骨院 院長 島井浩次です。

日々、多くの患者さまの「原因がよくわからない不調」に向き合っています。

病院では「異常なし」と言われたのに、体も心もつらい。そんな方が少なくありません。

今回は、自律神経の乱れによって起きていた“なんとなく不調”を、鍼と機能神経学アプローチで改善された女性のストーリーをご紹介します。

 

1. 「どこが悪いわけじゃないけど…しんどい」

主人公は40代前半の女性・Mさん。

パート勤務をこなしながら、小学生と中学生のお子さんの子育てに追われる毎日。

ある日、Mさんはこう言って来院されました。

「疲れがとれないし、朝がつらいんです。でも、病院に行っても“異常なし”って言われて…」
 

● 不眠気味で、寝ても熟睡感がない
● 朝起きるのがつらい
● めまいや動悸がすることも
● 頭がボーッとして集中できない
● 食欲も不安定
 

――まさに「なんとなく不調」のオンパレード。

これらは検査数値に表れにくいため、「気のせいでは?」「年齢的なものでしょう」と片づけられがちです。

でも、Mさんは確かに、日々を生きるエネルギーが奪われているように見えました。

 

 

 

2. 自律神経とは「暮らしの司令塔」

人の体には、「自律神経」という24時間働き続ける神経ネットワークがあります。

この神経は、心臓や呼吸、胃腸、血管、ホルモンバランス、免疫など、生命活動の“自動運転装置”のような働きを担っています。
 

● 昼間や活動時に優位なのが【交感神経】

● 休息や回復を担うのが【副交感神経】
 

この2つの神経がシーソーのようにバランスを取りながら、健康を保っています。

ところが現代人は、ストレスや情報過多、運動不足、不規則な生活、呼吸の浅さなどで交感神経ばかりが働きやすい状態に。
 

その結果――

「スイッチは入ってるのに、エンジンが空回りしてる」

…そんな状態が続くことで、Mさんのような“なんとなく不調”が現れてしまうのです。

 

 

3. 「感覚のズレ」から始まる不調の連鎖

Mさんの身体を機能神経学の視点からチェックすると、興味深いことが分かりました。

まず、以下のような特徴が見られました。
 

  • 足裏の感覚が鈍く、立位バランスもやや不安定
  • 眼球運動に軽度のズレがあり、特に右への追従が苦手
  • 深呼吸時に横隔膜の動きが浅く、胸式呼吸傾向
  • 頸部や後頭部の筋緊張が高く、感覚過敏のサインあり

これらは、脳幹や小脳、大脳皮質などの中枢神経系の微細な機能低下と関係しています。
 

たとえば

  • 足裏のセンサーが鈍る → 姿勢の安定性が下がる
  • 頸部の過緊張 → 迷走神経の働きが妨げられる
  • 呼吸の浅さ → CO₂低下 → 血管収縮 → 頭痛や倦怠感
  • 眼球運動異常 → 脳への入力の偏り → 自律神経バランスの崩れ
     

つまり、Mさんの「なんとなく不調」は、“神経のセンサーの狂い”から起きていたのです。

 

 

 

 

4. 鍼と神経アプローチで「センサー調整」

Mさんには以下の施術を組み合わせました
 

◆ 鍼治療(東洋医学)

→ 自律神経の調整点である百会・内関・足三里などにアプローチ。
→ 腹部の圧痛や脈、舌の状態からも状態を把握。

 

◆ 機能神経学アプローチ

→ 片足立ち、眼球運動、呼吸法、体性感覚刺激など、個別に弱化した神経を評価・活性化。
→ 特に右後頭葉の感覚入力系に働きかける刺激を重点的に実施。

 

◆ セルフケア指導

  • あえて「ゆっくり」行動する習慣
  • 横隔膜を意識した呼吸トレーニング
  • 足指のストレッチ
  • スマホ使用時間の見直し
     

「治療ベッドに寝ている時間だけが治療時間ではない」
――これが、当院の考え方です。

 

 

 

 

5. 「朝、目がスッと開くようになってきました」

初回の施術後、Mさんはこう話されました。

「施術中、深く呼吸できて、気持ちよく寝落ちしてました」
 

そこから、週1回ペースで3週間。5回目の施術が終わった頃――
 

● 朝の目覚めが楽になった
● ボーッとする時間が減り、子どもへのイライラも軽減
● 食欲も戻り、夕食後に片付けする元気が出てきた
● 1日の終わりに「今日はがんばった」と思えるようになった
 

…そんな変化を、うれしそうに語ってくれました。

 

 

 

6. 「不調」から「回復」へ――大切なのは“気づくこと”

Mさんのように、「どこが悪いわけじゃないけどしんどい」という感覚を、
周囲に分かってもらえず、つらさを抱え込んでいる方は少なくありません。
 

自律神経の不調は、
「見えない不調」「伝えにくい不調」でもあります。
 

でも、神経の働きは“正しく評価”すれば、再び整えることができるのです。

私たちの体には、本来「回復する力」が備わっています。

その力を引き出す手段として、鍼や神経リハビリは大きな助けになります。

 

 

 

 

おわりに:不調のサインに「耳を傾けて」

Mさんの最後の言葉が、とても印象に残っています。


「なんで今まで我慢してたんだろう。“しんどさ”って、当たり前じゃなかったんですね」

 

不調は、「がんばりすぎのあなた」への体からのメッセージです。

「私もそうかも…」と感じた方がいれば、ぜひご相談ください。

体が変われば、心も変わります。

あなたの「本来の元気さ」は、きっと取り戻せます。

 

 


参考・出典論文

  1. Benarroch EE. The central autonomic network: functional organization, dysfunction, and perspective. Mayo Clin Proc. 1993;68(10):988-1001.

  2. Tracey KJ. Reflex control of immunity. Nat Rev Immunol. 2009;9(6):418–428.

  3. Umeda M, et al. Autonomic nervous function and its association with psychological factors in women with fatigue. Biopsychosoc Med. 2011;5(1):5.

  4. Takahashi T, et al. Autonomic nervous function and circadian rhythm in patients with chronic fatigue. J Psychosom Res. 2001;51(3):425–430.

  5. Thayer JF, Lane RD. Claude Bernard and the heart–brain connection: Further elaboration of a model of neurovisceral integration. Neurosci Biobehav Rev. 2009;33(2):81–88.


 

 

 

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