
腰痛と自律神経
自律神経とは何か?
自律神経とは、私たちの意思とは無関係に、体の内側の働きを調整する神経系のことです。
心拍数、呼吸、血圧、消化、体温などを自動的にコントロールしており、生命を維持するために欠かせない存在です。
自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2つがあり、これらがバランスよく働くことで、体と心の安定が保たれています。
ところが、ストレスや疲労、生活習慣の乱れなどによってこのバランスが崩れると、筋肉の緊張や血流障害、内臓の働きの低下などが起こり、それが腰痛を引き起こす一因になるのです。
自律神経の乱れが腰痛を悪化させる仕組み
たとえば、ストレスで交感神経が優位になると、筋肉が常に緊張した状態になり、特に腰回りの筋肉が硬くなります。これによって血行が悪くなり、酸素や栄養が筋肉に届きにくくなると、疲労物質が蓄積され、痛みが強まります。
また、自律神経の乱れは内臓の働きにも影響を与え、腸の動きが悪くなることで下腹部の張りや不快感が出現し、それがさらに腰への負担を増すケースもあります。
さらに、慢性的な痛みそのものがストレスとなり、自律神経のバランスをさらに崩す「悪循環」に陥ってしまうこともあります。