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はじめに

こんにちは。
当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
はる鍼灸整骨院の院長を務めております、島井浩次です。

当院では自律神経の乱れや慢性的な痛み、育児や仕事の疲れからくる体調不良に対して、鍼灸と神経機能のバランス調整を組み合わせた施術を提供しています。

今回は、3人のお子さんを育てながら日々奮闘する30代のお母さんが、「ある朝突然、首がまったく動かなくなった」という“寝違え”の激痛から回復していくまでのお話をご紹介します。

「寝違え」って、一見軽いものに見えるかもしれません。

でも、実際はその背景に“育児の疲れ”や“神経の過敏さ”など、見逃されがちな原因が潜んでいることもあります。


このブログが、同じように不調を抱えて悩む方々のヒントになれば幸いです。

 

 

1:「朝起きたら…首が動かない!」

その日、彼女(Aさんとしましょう)は、いつものように5時半に目を覚ましました。

まだ眠り足りない体にムチを打ち、3人の子どもたちの朝食とお弁当の準備を始めようと、

寝返りをうったその瞬間——


「……痛っ!!」

首の右側に、まるで雷が落ちたような激痛が走りました。

少しでも動かすと、ピキッと鋭い痛み。顔を右に向けることも、上を向くこともできません。

立ち上がろうとしても、首を固定しないと歩けないほど。


Aさんは「これはただの寝違えじゃないかも」と焦りながらも、なんとか朝の支度を済ませ、子どもを送り出し、近くの整形外科を受診しました。

 

 

 

2:「レントゲンには異常なし。寝違えですね」

病院での診断は、レントゲンで異常なし。

「寝違えですね。湿布と痛み止めを出しておきます。あとは安静に」とのこと。

「…やっぱり寝違えか」と思った反面、「でも、こんなに痛いのに、それだけで済むの?」という気持ちもあったそうです。

実はAさん、普段からいろいろな体の不調を抱えていました。
 

  • 肩こりは常にある
  • 頭痛は週に数回
  • めまいや耳鳴もときどき起こる
  • 末端の冷えも強く、冬場は手足がしもやけのようになることも
     

そして何より、まだ小さな子ども3人の育児で夜は熟睡できず、常に疲労が抜けない日々。

栄養も、正直まともに摂れていない。

「これは、ただの寝違えじゃなくて、体の悲鳴なんじゃないか」と、直感的に思われたそうです。

 

 

 

3:「実は寝違えは“きっかけ”にすぎない?」

Aさんが当院に来られたのは、痛みが出て3日目のことでした。

首はまだほとんど動かせず、上を向くことは不可能。右側に少しでも動かそうとすると、「ズキッ」と神経に響くような痛みが出る状態でした。

まずは、現在の状態と過去の不調の経緯をじっくりヒアリング。

施術を始める前に、Aさんの体の状態を整理してみました。

 

●寝違えの真の原因とは?

Aさんの体に起こっていたことを、ざっくりと整理するとこうなります。
 

①育児による慢性的な睡眠不足

  • 脳の中でも「大脳皮質」の働きが低下
  • 身体のあちこちの“調整機能”がうまく働かなくなる

     

②不良姿勢・抱っこ・授乳による体の歪みと呼吸の浅さ

  • 「小脳」の働きが落ちる

  • 筋肉の緊張やバランスが乱れる

     

③睡眠不足による“交感神経の過緊張”

  • 自律神経のバランスが崩れ、筋肉がこわばる

     

④そして…子どもの寝相で無理な姿勢のまま長時間過ごし

  • 筋肉に強いスパズム(けいれん状態)が起こる

     

まるで、長年ため込んできた不調の地雷を、寝ている間に“踏んでしまった”ような状態でした。

 

 

 

4:「首を直接ほぐさない理由」

施術の初回、Aさんに対していきなり首を揉んだりはしませんでした。

なぜなら、今の痛みは「筋肉がこわばっているから」ではなく、「こわばるように命令している神経の興奮」が原因だからです。

いきなりそこを刺激してしまうと、余計に痛みが増してしまうこともあるのです。
 

そこで私たちが行ったのは、
 

  • まずは神経の“緊張”をゆるめる
  • 神経の働きを整え、過剰な指令を出さない状態に戻す
     

という順番でした。

具体的には、次のような施術を行いました。

 

 

 

5:施術の流れ〜鍼と神経へのアプローチ

 

●①トリガーポイント鍼治療

首を支える重要な筋肉「肩甲挙筋」や「斜角筋群」に対し、トリガーポイント(痛みの引き金点)に対して鍼を打ちます。

鍼といっても、深く刺すのではなく、ごく軽く、最小限の刺激で筋肉と神経の反応を見ながら調整していきます。

この2か所はまさに、「痛みの張本人」でした。

 

●②機能神経学的アプローチ

神経の調整には、次のような方法を組み合わせました。
 

  • 呼吸法の指導:横隔膜の働きを高め、脳幹の活性化を促す
  • 眼球運動と姿勢調整:大脳皮質への感覚入力を増やし、バランスを整える
  • 耳介への微弱電気刺激:迷走神経末梢への刺激により、副交感神経のスイッチを入れる
     

こうした「神経から整える」施術により、Aさんの体は少しずつ反応を示していきました。

 

 

 

6:施術の変化——少しずつ「自由」が戻ってくる

初回施術後は、
「まだ首は動かせないけど、なんとなく全体が軽くなった感じ」との感想。
 

3回目の施術では、
「痛みはまだあるけど、角度によっては動かせるようになってきた」とのこと。
 

6回目の施術の時点で、
「首が痛くて眠れない」ことはなくなり、育児の負担も少しずつ軽く感じられるようになってきました。

 

 

 

7:日常の見直しがカギ——再発しない体づくりへ

Aさんの場合、首の痛みは「結果」であり、「プロセス」が重要でした。

だからこそ、再発しないようにするためには次のような対策が必要です。
 

  • 深い呼吸を意識して脳に酸素を届ける
  • 抱っこや授乳の姿勢を改善
  • 短くても良いので質の良い睡眠を確保する工夫
  • 1日5分のストレッチや、脳への刺激になる運動
     

「小さなことを、コツコツと」が、体の土台を立て直してくれます。

 

 

 

おわりに

寝違えは、一見すると“単なる首の痛み”かもしれません。

でもその背景には、育児の疲れ、睡眠不足、体と脳のバランスの乱れ…いくつもの問題が重なっていることも少なくありません。

「首が痛い」だけでなく、「なんだかずっと疲れてる」「眠っても疲れが取れない」「めまいや頭痛が増えてきた」など、そんな声が心の中で響いていたら。

ぜひ一度、体の声に耳を傾けてみてください。

そして、少しずつでも「元気な自分」を取り戻していきましょう。

私たちは、そのためのお手伝いをさせていただきます。

 

 


【参考・出典論文】

  1. Apkarian AV, et al. “Chronic pain and brain function: structural and functional changes.” Trends Neurosci. 2009.

  2. Critchley HD. “Neural mechanisms of autonomic, affective, and cognitive integration.” J Comp Neurol. 2005.

  3. Tracey I, Mantyh PW. “The cerebral signature for pain perception and its modulation.” Neuron. 2007.

  4. Nijs J, et al. “Exercise therapy for chronic pain: can it help?” Phys Ther. 2012.

  5. Clauw DJ. “Fibromyalgia and related conditions.” Mayo Clin Proc. 2015.


 

 

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