慢性痛の種類。

最終更新: 5月26日



慢性痛は発生した原因によって3つに分けられます。


1.侵害受容性の慢性痛


2.神経障害性の慢性痛


3.非器質性の慢性痛


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1.侵害受容性の慢性痛


末梢の組織が、ゲガ、骨折、やけど、

酸、アルカリなどによって傷つけられると


神経の一番末端についている末梢感覚神経終末と

いうセンサーが刺激され電気信号が発生します。


その信号が背骨から伸びている神経を伝わり

背骨の中にある脊髄神経に伝わり、


そこから脳に伝わり「痛い」という

感覚が生まれます。


傷ついた部位からは発痛物質や

炎症メディエーターが次々と産生されます。


末梢感覚神経終末はこれらの痛みの濃厚スープに

繰り返し刺激され痛みが生じます。


また、ケガ以外に炎症を起こす源があります。


それは関節リウマチ、変形性関節症、がん

などです。


これらは慢性炎症が連鎖的に進行するので

痛みは終わることなく慢性的に繰り返されます。




2.神経障害性の慢性痛


神経障害性の痛みは、

「体性感覚神経系の病変、あるいは疾患によって

生じる痛み」と定義されています。


末梢神経および中枢神経が損傷を受けたあとで

痛みの増強や長期化が起きた状態を神経障害性の

慢性痛といいます。


ケガの傷が治った後でも神経組織の形態や

上位の脳の回路の変容が起きて慢性痛が続きます。


痛みの特徴としては、電気が走るような電撃痛

服が触れるだけでも痛む(アロデニア)

灼けるような灼熱痛(しゃくねつつう)などがあります。


代表的な神経障害性の慢性痛には脊髄損傷後の痛み

帯状疱疹後神経痛、糖尿病性神経障害、

中枢性脳卒中後疼痛などが挙げられます。




3.非器質性の慢性痛


全身のあらゆる部位に拡大する痛みがあり

うつ状態、睡眠障害、意欲の低下、食欲の低下

疲労感などを伴う痛みです。


末梢組織のどこにも発痛物質や炎症反応はなく

神経由来の病変もみられない


侵害受容性の慢性痛、神経障害性の慢性痛

のどちらとも一致しない

痛みの源が末梢の組織に同定されないため


医療関係者からも、家族や職場からも

「本当に痛いのか?」と疑われることが多い